Unity Cloud Build を使用すると、Unity プロジェクトを iOS デバイス用にビルドする処理を自動化できます。
このページでは iOS 用プロジェクトのビルドの必要条件を説明します。さらに、Cloud Build を設定するためのサポート的な要素の作成方法も説明します。以下の内容が含まれます。
iOS アプリケーションを開発するためには、iOS Developer Program のメンバーになる必要があります。年間料金は 11,800 円で、ビルド、テスト、Apple App Store でのアプリケーションのリリースなどが可能です。
注意: iOS と Mac のアプリケーションを開発するためには、 OS X Yosemite (v10.10) 以降を搭載する Intel ベースの Mac が必要です。
iOS Developer Program に加入するには、以下を行います。
Apple Developer Program にログインします。
注意: Safari ブラウザーを使用してください。Chrome や Firefox ブラウザーを使用すると、問題が発生する場合があります。
Enroll ボタンをクリックします。
What You Need To Enroll ページを読んでから、Start Your Enrollment ボタンをクリックします。
Apple ID でログインします。Apple ID を持っていない場合は、新しい Apple ID を作成します。
連絡先情報や必要なビジネス情報などを入力します。
License Agreement を読みます。合意する場合はチェックボックスにチェックを入れ Continue ボタンをクリックします。
プログラムを購入します。
注意: メンバーシップが承認されるまで Apple Developer Program にアクセスすることはできません。メンバーシップが承認されるまでに、通常 24 時間ほどかかります。
プログラムをアクティベートします。
Apple Program Developer ポータルにログインすると、左側に Program Resources というリストが表示されます。Click Certificates, IDs & Profiles をクリックして、アプリケーションの開発と配布に必要な証明書、識別子、プロファイル、デバイスを管理します。
プロビジョニングプロファイルは、開発者とデバイスを認可された Development Team に結びつけ、テスト用のデバイスを使用できるようにします。 アプリケーションコードを実行する予定の各デバイスに Development Provisioning Profile をインストールする必要があります。
各 Development Provisioning Profile には、開発証明書、個体識別番号 (UDID)、App ID が含まれています。
テスト用のデバイスを使用するには、開発証明書もプロファイルに加える必要があります。1 つのデバイスが複数のプロビジョニングプロファイルを持つことが可能です。
証明書によって、アプリケーションが開発専用であるか、App Store へのリリース候補であるかが決まります。繰り返し使用できない Ad Hoc のプロダクション用証明書を使用すると、ゲームのすべての機能 (例えば Game Center など) をテストできます。
ID は、プロジェクトを識別するために使用する一意の ID です。基本的なプロジェクトであったり、これが最初の iOS プロジェクトである場合は、おそらく App ID を作成することになります。これは、しばしば Unity3D プロジェクトの Bundle ID と同じような役割を持っています。
ヒント: ID と証明書と署名に関する詳細については、Apple Developer ウェブサイトの Maintaining Your Signing Identities and Certificates を参照してください。
デバイスは、プロジェクトをテストする予定のハードウェア ( iPhone、iPad、iPod など) です。ゲームをテストする予定の各デバイスの UDID を取得する必要があります。その後に、iOS Developer ポータルの Devices セクションに UDID を追加します。
ノート: 毎年、決められた数のデバイスを登録することができます。登録可能なデバイスの最大数は、メンバーシップ年度につき、製品群ごとに 100 デバイスです。詳細については、Apple Developer のWebサイトの Maintaining Identifiers, Devices, and Profiles トピックのRegistering Devices Using Your Developer Account を参照してください。
証明書を作成するときは、Development Certificate (テスト専用) を作成するか、Production Certificate (App Store を通してアプリケーションを配布するために使用) を作成するかを決める必要があります。
ヒント: いずれの証明書のタイプも開発に使用できますが、Production Certificate を使用すると、アプリケーションを Apple Store へリリースするプロセスが簡単になります。
キーチェーンに証明書を加えるには、証明書をダブルクリックします。すると、Keychain Access プログラムが開きます。ポップアップメッセージ「Do you want to add the certificate to a keychain?」が表示された場合はログインし、Add ボタンをクリックします。
Unity Cloud Build を使ってアプリケーションを作成するために、証明書ファイルを p12 ファイルに変換する必要があります。p12 ファイルはプライベートキーと証明書を含み、コードを署名するファイルです。一般的に、ネイティブの Xcode でプロジェクトを開発する場合、このプロセスは裏で処理されます。
p12 ファイルの生成は以下の手順で行います。
Mac で Finder を開き、Applications > Utilities の順に移動し Keychain Access プログラムを開きます。
左ペインの Keychains の下の Login が選択されていることを確認します。
左ペインの Category 下の My Certificates が選択されていることを確認します。Keychain Access のメインのペインで証明書を選択します。
Note: 通常は、証明書は My Certificates に置かれています。そこに見つからない場合は Certificates を探します。
File メニュー から File > Export Items の順に選択、または、右クリックして Export を選択します。
File Format ドロップダウンから Personal Information Exchange (p12) を選択します。
Note: Keychains の下の Login と Category の下の My Certificates が選択されないと、p12 オプションは選択できません。
p12 ファイルのパスワードを作成するよう求められます。
注意: パスワードは任意の安全な場所に保管してください。Unity Cloud Build で iOS ビルドを設定する場合は、パスワードの入力が必要です。
Apple によって、アプリケーションをインストールする予定の各デバイスの UDID が必須とされています。これは、開発目的でのみ必要です。いったんアプリケーションが App Store に許可されれば、誰でもダウンロードしてインストールすることが可能です。ただし、適切なバージョンの iOS を持っていて、他の必要な条件を満たしていなければなりません。
iTunes を使ってデバイスの UDID を見つけることができます。その詳しい手順は、WhatsMyUDID.com を参照してください。
基本的な手順は、以下の通りです。
これで、デバイスの UDID が準備できました。今度は、それらを Apple Developer ポータルサイトに加えます。
各デバイスに同じ手順を繰り返します。
iOS 証明書を作成したので App ID を作成します。
Apple Developer ポータルサイトの左ペインで App ID をクリックします。
Register iOS App IDs ページ、右上の + ボタンをクリックします。
App ID の登録に関して詳しくは Maintaining Identifiers, Devices, and Profiles を参照してください。
Continue ボタンをクリックします。
Confirm your App ID ページで、内容を確認し Submit ボタンをクリックします。
次に、.mobileprovision ファイルを生成します。.mobileprovision ファイルは p12 証明書と App ID を関連付け、アプリケーションをテストするデバイスの UDID を認識します。
生成された .mobileprovision ファイルをデスクトップにダウンロードします。
iOS Cloud Build を設定するために、以下が必要です。
この手順は、基本的な iOS の使用には十分です。Xcode フレームワークを持つプロジェクトには、さらにいくつかの設定が必要です。
Xcode フレームワークを手動で追加するには、Xcode Manipulation API を使用します。API は Unity iOS チームによって維持され、API を使用すると、外部の Xcode フレームワークを処理できます。
この API を使用する Unity プロジェクトの例については、BitBucket の UpdateXcodeProject サンプルプロジェクトを参照してください。このサンプルで、経験したり学んだりすることができます。
サンプルプロジェクトのプラグインの 1 つは、外部の Xcode プロジェクト操作の DLL です。DLL は Unity の Bitbucket リポジトリで利用可能なソースのビルドプロダクトです。Xcode プロジェクトの操作機能を加えるには、C# ソースコードファイルをプロジェクトの Assets/Editor フォルダーにコピーするのが好ましい方法です。
Xcode Manipulation API を使用するには、2つの方法があります。