Version: 2018.2
WebGL の Player Settings
WebGL のブラウザー間での互換性

WebGL での開発を始めるにあたって

Unity WebGL とは?

WebGL ビルド オプションでは、コンテンツを HTML5 技術と WebGL の描画 APIを使った JavaScript プログラムとして公開することができます。これは対応 web ブラウザで実行することができるものです。WebGL 用にコンテンツをビルドおよびテストするには、Build Player ウィンドウでビルドターゲットに WebGL を選択し、Build & Run をクリックしてください。

技術的概要

WebGL で実行するには、すべてのコードが JavaScript で書かれている必要があります。Unity では Emscripten コンパイラーツールチェーンを使用して Unity ランタイムコード (C および C++ で記述されています) を asm.js JavaScript にクロスコンパイルしています。asm.js は最適化可能な JavaScript のサブセットで、asm.js コードを JavaScript エンジンによって非常に効率のよいネイティブコードに AOT コンパイルできるようにするものです。

.NET ゲームコード (C#スクリプト) をJavaScriptに変換するには、IL2CPP と呼ばれる技術を使用します。IL2CPP は .NET バイトコードを取得し、それを対応する C++ ソースファイルに変換し、emscripten を使用してスクリプトを JavaScript に変換します。

プラットフォームサポート

Unity WebGL コンテンツはほとんどの有名なデスクトップブラウザの最新バージョンでサポートされていますが、各ブラウザの提供する サポートのレベルには差があります。 モバイルデバイスは Unity WebGL にサポートされていません。

プラットフォームの制限があるため、 Unity の全機能が WebGL のビルドで使用できるわけではありません。以下の点は特にその影響を受けます。

  • スレッドは JavaScript でスレッドサポートがないためサポートされていません。これは Unity の内部的なパフォーマンス向上のためのスレッド使用、スクリプトでのスレッド使用やマネージド DLL にも適用されます。基本的に System.Threading 名前空間の要素は使用できないということです。

  • WebGL ビルドは Visual Studio でデバッグできません。WebGLビルドのデバッグとトラブルシューティング を参照してください。

  • ブラウザではセキュリティ保護のため、ネットワーク機能で IP ソケットに直接アクセスすることができません。 WebGL ネットワーキング を参照してください。

  • WebGL グラフィックス API は OpenGL ES 2.0 や 3.0 と同等で、ある制限があります。詳細は WebGL グラフィックス を参照してください。

  • WebGL ビルドは Web Audio API を基礎とした Audio のカスタムバックエンドを使用します。このバックエンドは基本的なオーディオ機能のみをサポートしています。 WebGL におけるオーディオの使用 を参照してください。

  • WebGL は AOT プラットフォームです。そのため、 System.Reflection.Emit を使用した動的コード生成は使用できません。これは他の IL2CPP プラットフォームである iOS やほとんどのコンソールと同じことです。


  • 2018–03–19 限られた 編集レビュー で修正されたページ

  • MonoDevelop は 2018.1 以降 Visual Studio に置き換えられました

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