ユニバーサルレンダーパイプライン (URP) でのモーションベクトルに関する一般的な問題を解決します。
レースゲームの車のモデルなど、移動するオブジェクトにカメラがロックされている場合は、そのオブジェクトの Motion Vectors プロパティで Per Object Motion オプションを選択します。このオプションを選択しないと、オブジェクトは大きなモーションベクトルを誤って持つことになります。これは、Unity がカメラのモーションベクトルを計算する際に、オブジェクトのジオメトリはワールド内で静的であり、カメラはオブジェクトに相対的に移動すると仮定するからです。このために、大きな TAA やモーションブラーといったアーティファクトが生じるがことあります。
モーションベクトルテクスチャが TAA やモーションブラーなどの全画面のポストプロセスエフェクトで使用されている場合は、モーションベクトルが正しくない (欠落しているか、正確でない) 画面領域では、ビジュアルアーティファクトが発生する可能性があります。アーティファクトには、テクスチャブラー、動きのゴースティング、不適切なアンチエイリアス、非現実的または不適切なモーションブラーなどが含まれます。
不適切なモーションベクトルが原因と思われるアーティファクトが発生している場合は、影響を受けているオブジェクトに対してオブジェクトモーションベクトルのレンダリングが有効になっているかどうかを確認してください。フレームデバッガーでは、 オブジェクトは MotionVectors パスに存在する必要があります。特定のオブジェクトのモーションベクトルの欠落や誤りの問題を解決するには、Unity がモーションベクトルをレンダリングするケース セクションを参照してください。