Unity ではデフォルトで、Vulkan グラフィックス API で Unity アプリケーションが正しく実行されないことがわかっている Android デバイスの使用は制限されます。ただし、テストの結果、一部の制限付きデバイスで、実際には OpenGLES3 API よりも Vulkan API の方がアプリケーションの実行が優れていることが判明する場合があります。一方で、一部のデバイスでの Vulkan API を使用したアプリケーション実行をさらに制限することもできます。Android Vulkan の許可および拒否フィルターリストを使用すると、Vulkan API でのアプリケーション実行を許可するデバイスを微調整できます。
Android Vulkan 許可フィルターリストを使用することで、アプリケーション実行のデフォルトグラフィックス API としての Vulkan の使用を特定のデバイスに許可できます。または、Android Vulkan 拒否フィルターリストを使用して、Vulkan API を使用してアプリケーションを実行しないように特定のデバイスを制限できます。どちらのタイプのリストでも、以下のパラメーターに値を指定して、デバイスまたはデバイスのセットを識別できます。
Vulkan API version と Driver version を除くすべてのパラメーターに C# 正規表現を使用できます。例えば、[A|a]dreno .*6[0-9][0-9]、Qual*、[S|s]amsung などです。無効な正規式のエラーはUnity エディターに表示されます。
Vulkan API でアプリケーションの実行を許可するか拒否するかを決定するには、デバイスのプロパティがすべてのパラメーター値 (論理AND) と一致する必要があります。許可フィルターリストは、指定されたパラメーター値以上の Vulkan API とドライバーバージョンを持つデバイスをすべて示します。例えば、GPU ベンダーを Qualcomm、GPU モデル名を Adreno、Vulkan API バージョンを 1.1.128 と指定した場合、許可フィルターリストによって、Qualcomm Adreno GPU を搭載し、Vulkan API バージョンが 1.1.128 以上のデバイスがすべて許可されます。
拒否フィルターリストには、指定されたパラメーター値以下の Vulkan API とドライバーバージョンを持つデバイスをすべて示します。例えば、GPU ベンダーを ARM、GPU モデル名をMali、Vulkan ドライバーバージョンを 0.676.0 と指定した場合、拒否フィルターリストによって、ARM Mali GPU の Vulkan ドライバーバージョンが 0.676.0 以下のデバイスがすべて制限されます。
ノート: デバイスのグループに対して Vulkan の使用を制限することができますが、そのグループの特定のデバイスが Vulkan を引き続き使用できるようにすることも、許可フィルターリストによって可能です。
Android デバイスで常に Vulkan API を使用できるようにするには、以下のステップに従います。
パラメーター値で定義された仕様を満たす Android デバイスでは、常に Unity アプリケーション用の Vulkan API が使用されます。
Android デバイスでの Vulkan API の使用を制限するには、Android Vulkan Deny Filter List を使用し、先ほどと同じステップに従います。
ノート: