Unity は以下の場合にアセットデータベースを最新情報に更新します。
他の AssetDatabase API は Refresh() を呼び出しますが、指定したアセットに対してのみです。例えば CreateAsset() や ImportAsset() などがそうです。
Unity はアセットデータベースの更新中に以下の手順を実行します。
Unity はアセットデータベースの更新中に前のセクションで説明した手順を実行します。このセクションでは、このプロセスについて詳しく説明します。これらの処理は更新ループ内で発生します。いくつかのステップが更新プロセスによって再起動する場合があります (例えば、アセットのインポートによって Unity がインポートする必要がある他のアセットを作成します)。
Unity は、以下の条件でアセットデータベースの更新ループを再起動をします。
Unity はディスク上の変更を検索するとき、プロジェクトの Assets and Packages フォルダーをスキャンし、前回のスキャン以降にファイルが追加、変更、削除されていないか確認します。変更をリストにまとめ、次のステップで処理します。
Unity がファイルリストを収集すると、追加または変更されたファイルのファイルハッシュを取得します。次に、それらのファイルの GUID でアセットデータベースを更新し、削除されたことが検出されたファイルの記録を削除します。
アセットデータベースは、 静的依存関係 と 動的依存関係 の 2 種類のアセット依存関係を追跡します。アセットの依存関係が変更されると、Unity はそのアセットの再インポートをトリガーします。
静的依存関係は、インポーターが依存する値、設定、 プロパティーです。静的な依存関係はアセットがインポートされる前に認識され、インポート処理の間、インポーターの動作には影響されません。アセットの静的依存関係が変更されると、Unity はそのアセットを再インポートします。
一般的な静的依存関係の例は以下のとおりです。
Unity は通常、インポート処理の間にアセットの動的依存関係を検出します。これは、これらの依存関係がソースアセットのコンテンツによって定義されているためです。例えば、シェーダーが別のシェーダーを参照したり、プレハブが他のプレハブに依存する場合などがその例です。
インポーターは、ソースアセットのコンテンツに基づいて、条件付きでグローバル状態を使用する場合もあります。その場合、動的依存関係になります。この例としては、ターゲットプラットフォーム、プロジェクトの色空間、グラフィックス API、スクリプトのランタイムバージョン、テクスチャの圧縮状態などがあります。
Unity は、アセットの動的依存関係を Asset Import Context に保存します。
変更または追加されたファイルのリストで、Unity はコードに関連するファイルを収集し、それらをスクリプトコンパイルパイプラインに送信します。コンパイラーは、プロジェクトのスクリプトファイルとアセンブリ定義ファイルからアセンブリを生成します。この手順の詳細は、スクリプトコンパイルアセンブリ定義ファイル を参照してください。
Unity はスクリプトの変更を検出すると、C# ドメインを再ロードします。これは、新しい Scripted Importer が作成された可能性があり、そのロジックが更新キューのアセットのインポート結果に影響を与える可能性があります。この手順によって Refresh() が再起動され、新しい Scripted Importer が有効になります。
Unity がすべてのコード関連アセットをインポートし、ドメインを再ロードすると、残りのアセットに移ります。各アセットのインポーターはそのタイプのアセットを処理し、インポートするファイルタイプをファイル名の拡張子に基づいて識別します。例えば、TextureImporter は .jpg、.png、.psd ファイルなどをインポートします。
インポーターは Native Importers と Scripted Importers の 2 つのグループに分けられます。
ネイティブインポーターは Unity に組み込まれており、3D モデル、テクスチャ、オーディオファイルなどの Unity の基本的なアセットタイプのほとんどにインポート機能があります。
インポーター | ファイル形式 |
---|---|
AssemblyDefinitionImporter | asmdef |
AssemblyDefinitionReferenceImporter | asmref |
AudioImporter | ogg、aif、aiff、flac、wav、mp3、mod、it、s3m、xm |
ComputeShaderImporter | compute |
DefaultImporter | rsp、unity |
FBXImporter | fbx、mb、ma、max、jas、dae、dxf、obj、c4d、blend、lxo |
IHVImageFormatImporter | astc、dds、ktx、pvr |
LocalizationImporter | po |
Mesh3DSImporter | 3ds |
NativeFormatImporter | anim、animset、asset、blendtree、buildreport、colors、controller、cubemap、curves、curvesNormalized、flare、fontsettings、giparams、gradients、guiskin、ht、mask、mat、mesh、mixer、overrideController、particleCurves、particleCurvesSigned、particleDoubleCurves、particleDoubleCurvesSigned、physicMaterial、physicsMaterial2D、playable、preset、renderTexture、shadervariants、spriteatlas、state、statemachine、texture2D、transition、webCamTexture、brush、terrainlayer、signal |
PackageManifestImporter | json |
PluginImporter | dll、winmd、so、jar、java、kt、aar、suprx、prx、rpl、cpp、cc、c、h、jslib、jspre、bc、a、m、mm、swift、xib、bundle、dylib、config |
PrefabImporter | prefab |
RayTracingShaderImporter | raytrace |
ShaderImporter | cginc, cg, glslinc, hlsl, shader |
SketchUpImporter | skp |
SpeedTreeImporter | spm、st |
SubstanceImporter | .sbsar |
TextScriptImporter | txt、html、htm、xml、json、csv、yaml、bytes、fnt、manifest、md、js、boo、rsp |
TextureImporter | jpg、jpeg、tif、tiff、tga、gif、png、psd、bmp、iff、pict、pic、pct、exr、hdr |
TrueTypeFontImporter | ttf、dfont、otf、ttc |
VideoClipImporter | avi、asf、wmv、mov、dv、mp4、m4v、mpg、mpeg、ogv、vp8、webm |
VisualEffectImporter | vfx、vfxoperator、vfxblock |
独自のインポーターを定義して、新しいファイルタイプのインポート機能を追加したり、既存のファイルタイプのインポーターをオーバーライドすることができます。これらのインポーターは Scripted Importer と呼ばれます。
ノート: カスタムインポーターに加えて、Unity 独自のインポーターの一部も Scripted Importer と考えられます。Unity は Native Importer ステージではなく、このステージでそれらを処理します。
Unity に同梱されているスクリプトインポーターは以下のとおりです。
インポーターがアセットファイルをインポートすると、AssetImportContext が作成されます。
AssetImportContext はアセットの静的依存関係を報告するために使用されます。
また、インポート処理中に、いくつかのコールバックが発生します。
Asset Importer の呼び出しを前処理します。
OnPreprocessAsset
OnPreprocessAnimation
OnPreprocessAudio
OnPreprocessModel
OnPreprocessSpeedTree
OnPreprocessTexture
アセットインポーターの呼び出しを後処理します。
OnAssignMaterialModel
OnPostprocessAnimation
OnPostprocessAssetbundleNameChanged
OnPostprocessAudio
OnPostprocessCubemap
OnPostprocessGameObjectWithAnimatedUserProperties
OnPostprocessGameObjectWithUserProperties
OnPostprocessMaterial
OnPostprocessMeshHierarchy
OnPostprocessModel
OnPostprocessSpeedTree
OnPostprocessSprites
OnPostprocessTexture
すべてのインポートが完了するとトリガーされる最後の後処理のコールバックは OnPostprocessAllAssets
です。
Asset フォルダーの更新処理を再起動すると多くのことが起こります。以下のような例があります。
アセットのインポートに失敗した場合
更新のインポートフェーズ中にアセットが変更された場合。例えば、リスト内のファイルが変更されたために、その変更日が前回の更新時にあった日付と異なる場合などです。これは、エディターにフォーカスがあるときに、バージョン管理システムからファイルの抽出を開始すると発生します。
インポート中にアセットが他のアセットを作成した場合。例えば、FBX をインポートするとき、テクスチャは FBX から抽出されてプロジェクトに配置されます。つまり、Unity はテクスチャ (およびテクスチャが生成するアーティファクト) をインポートする必要があります。
前処理/後処理のコールバック中、または OnPostProcessAllAssets 内で AssetDatabase.ForceReserializeAssets
や AssetImport.SaveAndReimport
を使ってファイルの再インポートを強制する場合。これを行う場合は、無限再インポートループを引き起こさないように注意する必要があります。
スクリプトのコンパイル後にアセンブリの再読み込みが発生した場合。更新処理中に C# ファイルを生成する場合は、その新しいファイルをコンパイルする必要があるため、Unity は更新して再起動します。
アセットを “Text only” (テキストのみ) として保存しているにもかかわらずバイナリとしてシリアル化する必要がある場合は、 再起動が発生します。(例えば、Terrain (地形) を含むシーンは、バイナリとしてシリアル化する必要があります。なぜなら、地形データは、テキストファイルの文字の配列として表示すると扱いにくいからです。)
ホットリロード (hot reload) とは、エディターが開いている間に Unity がスクリプトやアセットに変更をインポートして適用する処理のことです。これは、エディターが再生モードまたは再生モード以外の間に発生する場合があります。変更を有効にするためにアプリケーションやエディターを再起動する必要はありません。
スクリプトを変更して保存すると、Unity は現在ロードされているすべてのスクリプトデータをホットリロードします。まず、ロードしたすべてのスクリプトにシリアライズ可能な変数すべてを格納し、スクリプトをロードした後にそれらを復元します。シリアライズが可能でなかったすべてのデータは、スクリプトのリロード後に失われます。
ノート: デフォルトアセットはスクリプトアセットの前にインポートされるため、スクリプトで定義された PostProcessAllAssets コールバックはデフォルトアセットに対して呼び出されません。
これらの手順がすべて完了すると、Refresh() が完了し、アーティファクトデータベース が関連情報によって更新され、必要なインポート結果のファイルがディスクに生成されます。